EFI-Techno × LOG

エンジンオーバーホール作業、コンプリートエンジン製作工程、ハーネス製作、ECUセッティング、ダイノジェット製シャーシダイナモを使用してのパワーチェックなど日々の作業内容をご紹介していくブログです。

S15 シルビア dynojet ECUセッティング 東名M7960タービン

いよいよGWに突入し平成も残り僅かになりました。EFIではGWの始まりと共に平成ラストのECUセッティングを行っていました。

シルビアのカム、ガスケット、M7960タービン、制御はレイテックと色々癖が凄そうですがなんとかなるさと開始です。

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持ち込まれた時点で全開走行は可能との事だったのでまずは軽く点検後、パワーをチェックすべく準備をします。

 

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ブースト1.1程で288馬力。回転の上昇と共にA/Fが薄くなって行く為、6500でアクセルを抜きました。

DYNOJETで288馬力は結構ある感じはしますが、m7960はタービンが大きく、フルブーストが5000回転程なので7500まで回してもあまり速くはないかなと言った印象です。

現状を把握出来たのでセッティング開始です。少しずれていたイニシャル点火を合わせ、濃いめの燃料マップを作りとりあえずレブまで回します。

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ここで問題発生……EVCが壊れていて設定ブーストになりません。。。オフにするとイニシャルブーストまで下がるので動いてはいる感じですが、ブーストの立ち上がりも悪いのでアクチュエーターを調整して1.2付近に持っていきます。

アクチュエーターを少し短くして、立ち上がりオーバーシュートで1.25程度に来たので、よしよしと思ったのもつかの間………オーバーシュート付近で失火症状が出始めました。。。バスバスとワンテンポ措いてから立ち上がります。。

とりあえずプラグを点検。。

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古いHKSが入っていましたが、熱価がたりない焼け方をしていたので店のNGKレーシングに交換です。

交換後無事失火が収まったので燃料マップを粗々と作り、A/Fがある程度決まったら点火時期の調整を開始します。。。

が………6000~7000の間でノックゾーンがありMBTが取れません。。とりあえず安全な数値で納め、パワーグラフをチェックします。。。

卵ポケット付きになりました……

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6500付近で40馬力ほどなくなります。。。

パワーグラフを確認しないセッティング方法だと「6500からもうひと伸びある」とか「6500からカムに乗る感じだよね」とか言っちゃいそうですが……ちょっと酷いのでなんとかすべく奮闘です。

NVCSの切り替えポイントやアクチュエーターの再調整、色々試してもしっくりいく感じになりません。「あちらを立てればこちらが立たず」感が凄いです。。。

結局ノックの出る箇所ピンポイントで点火時期をガクリと落とし、前後の点火時期調整して落ちた分のトルクを少しでも稼ぐ為A/Fを詰めました。。。ランファイルが結構溜まります。。。努力の甲斐あってなんとか最小のロスで抑える事ができました。

 

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終結果370馬力で完成です。。。ブーストを上げれば400に届きそうですが、dynojetの370馬力はネット値換算だと400馬力を超えていくのでノーマルエンジンと言う事を考えると調度良い辺りじゃないかなと思います。

 

各種ECUセッティング承っております。お気軽にお問合せください(__)