EFI-Tech:Note

エンジンオーバーホール作業、コンプリートエンジン制作工程、ECUセッティング、ダイノジェット製シャーシダイナモを使用してのパワーチェックなど日々の作業内容をご紹介していくブログです。

『一度の進角で1%の出力が向上』『ノック寸前が美味しい』― 実際のところどうなのか

ECUセッティングにおいて、点火時期がファクターの一つなのは広く知られている事だと思います。


『一度の進角で1%の出力が向上』や『ノック寸前が美味しい』など色々な噂がありますが、実際の所はどうなのか?分かりやすいグラフがあったのでご紹介します。

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画像のグラフはA/F、バルタイ、ブースト圧は同一条件、違うのは点火時期だけです。

赤のラインをベースラインとして、緑ラインは3度の遅角、青ラインは3度の進角です。
一目瞭然ですが、点火時期に美味しい所がある事が分かります。


遅すぎる点火時期は馬力、排気温度共にメリットが無く、早すぎる点火時期はノックゾーンの手前だとしてもレギュレーションも無くガソリンの管理をしないチューニングカーでは受けられる恩恵が極少なくリスクが高くなるだけです。


MBT(Minimum advance for the Best Torque)がノックゾーンに重なるエンジンも多い為、ノック寸前が美味しい点火時期になる車両もありますが、

トルクカーブを確認せずノックモニターだけを頼りにセッティングを行うと速くもないのにリスクだけが高いデータに仕上がる可能性もあるので注意が必要です。